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2020.05.01

【コラム】コロナ禍、グランドオープンへの影響

コラム

※7月あたりの営業イメージが浮かびやすいように海の写真を使用しています


 さて、昨年GW前の4月にグランドオープンした店舗は21店舗ありましたが、今年はコロナ禍によりゼロという異例の状況。

※昨年実績はRe.design調べ。本年実績は、4月に営業中のままM&Aにて取得している事例はありますが、打ち手目線での「グランドオープン」という意味です。

年間を通じて重要なポジションとなる「春先・GWの商機」を静かに迎えるというのは、現在休業中のホールは当然ながら、綿密な出店計画・多額の資金調達で開店を迎える「新規出店」はそれはそれは大変な事になっています。

何が大変って、「新規出店」の際は高額な実績機や鮮度重視の新台を取り揃えるなど、既存店の何倍もの遊技機購入費が掛かりますが、ただただ設置可能期間が短くなってくる実績機、鮮度が劣化してくる新台を眺めるほかないから・・・というのもありますが、それよりも、新生活を迎える人などで流動性が高いこの時期に、集中してプロモーションしての集客を前提とした売上計画となっている為、そのリカバリーをどうするのか?の方が大変で、関係者は(私も含め)頭を悩ましていると思います。

グランドオープンは6月上旬以降

勿論、当初の計画からのリスケに頭を悩ましているのは全国の既存店も同じですが、広告宣伝自粛のまま営業再開となっても、認知度の低い新店は苦労するだけなので、既に6月上旬以降と掲示した『プレイランドキャッスル小牧店』のように、多くの新店のお披露目が既存店営業再開よりも後のオープンになるのは間違いないところ。


参考までに、広告宣伝自粛が始まった3月にグランドオープンした店舗は下記3店舗ありますが、結論から言うと、ノンプロモーションにより苦戦を強いられています。

・兵庫県「メトロ板宿(456台)」 
・神奈川県「サンパレス中川(299台)」 
・千葉県「V-MAX津田沼(234台)」)


で、この春にグランドオープンを予定していた店舗は、把握しているだけで30店舗近くあります(中には、2月中旬オープン予定からリスケを繰り返している店舗も・・・)。

これらの店舗は、休業要請解除・緩和時期に合わせて順次オープンという事になると思われますが、商圏遊技客数の戻りや十分なプロモーション環境などを勘案すると、「6月の中旬あたり」が妥当解でしょうか。

万全を期する為に7月にリスケしている店舗もいくつか耳にしています。

この頃になると新台のタイトル数も充実してきて、元々7・8月オープンを予定していた店舗達も加わってきますので、本調子ではないにしてもアチコチで商圏が活気付いてくるでしょう。


 ちなみに、オリンピック開催に合わせて「2020年限定」で移動した祝日(海の日・スポーツの日)は、改法しない限りそのまま休日となりますので、7月23日~26日は4連休。

国内でコロナ禍が終息したとしても、当面の間の余暇の過ごし方は「安・近・短」になり易いとの見通しもあることから、P店にとってはこのタイミングが  「安心・安全」から「集客」へシフト  する重要な時機となりそうです。


いずれにしても、今回のコロナ禍で「高コストで高集客を狙っていくスキーム」を見直す法人が増え、中長期的にはP店の出店スキームそのものに大きな影響を与えるのは間違いないところです。

(文:小野真二郎)